【連載】flower y's style こぼれ話とお花ののんびりコラム Vol.6(2023.9)ご先祖様にありがとう
更新日:2023年10月24日
奥自由が丘の小さな花屋「flower y's style」がお届けするコラム。
〜 flower y's style こぼれ話とお花ののんびりコラム 〜
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世界の花市場をめぐる旅
こんにちは。flower y’s styleの岡山です。
9月になると「もうすっかり秋ですね」と言いたいところですが、近年の日本は夏が長くなった。私が子供の頃は、8月のお盆が過ぎると暑さが落ち着き、9月になると朝夕は気温が少し下がり、10月には上着が欠かせなかった。常夏のハワイやタイが大好きな私には有り難いが、海外に行きその土地の花市場に行くとよく分かる。私たち日本人は四季がある事で様々な素晴らしいものを得ている。花の世界にいるとそれを特に強く感じる。海外旅行が好きでコロナ前は暇ができればすぐ行った。ひとりふらりと。海外に行くとその国の花市場には必ず行く、何があっても。次に行くのはいつにしよう。
私のタイの過ごし方。いつも滞在するホテルに行き荷物を下ろすと、タイの友人が働くお店まで友人のバイクタクシーを走らせ向かう。連絡もなしに行くからいつも驚かれる。その顔が見たいから事前連絡はあえてしない。到着すると顔見知りのスタッフたちが集まり小さなパーティーがはじまる。排気ガスと熱風を浴びながらタイビールを飲む。夜が更けてくると再び友人のバイクタクシーで移動。暗い街をバイクで走る。夜風が気持ちいい。暗い街並みの先に突然無数の電球で輝くたくさんのテントが現れる。花市場だ。タイの花市場は夜開く。
赤!黄!オレンジ!ピンク!!と派手な花がずらり。「繊細」とは程遠く、インパクトと生命力に溢れる花が市場中に並ぶ。日本の花市場では常連の中間色の花はほぼない。蘭やアンスリューム、ジンジャーの様な南国の花が勢揃い。タイの国は仏教徒とイスラム教徒が多い。寺も町中にあり、多くの人々が花輪やフルーツを供える。それが習慣になっているタイならではの「花輪専門の仲卸」も並ぶ。手際よく紡がれていく様子は何時間見ていても飽きない。
ほとんどタイ語も英語も話せないにも関わらず、何分も作業に見入り、終盤には「私にもさせてほしい!」と教わりながら作ったりする。阿波弁でグイグイ話しかけるから、「変な日本人が来た」と思っているだろう。しかし花への興味は止められないから仕方ない。
花瓶やリボン、ラッピングのお店では絶対日本では売っていないデザインに興奮が止まらない。数時間市場を歩き両手にいっぱいの花を買いホテルに戻る。部屋のリビングやパウダールームに花を活ける。次の日、友人やその知人が集まりプールサイドで花のレッスン…。
改めて思い出すとどこに行っても花に触れている。幸せな人生だ。
市場を見るとその国が見える気がする。だからどこの国に行っても必ず花市場に行く。そしてたくさんの花を買う。世界中の花市場に行きたい。次はどこの国へ行こう。次はどんなお花と出会うだろう…そう思うと同時に日本の素晴らしい花を世界中の人に見せたいと強く想う。
執筆者
flower y's style デザイナー 岡山佳子
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